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投資と保険を混ぜるな危険!~院長が資産を守り、増やすための思考法~

こんにちは、税理士の竹中です。

最近、「子どもの学資はどうすればいいですか?」という相談をよくいただきます。 実際に、学資と保険を兼ねてドル建て保険にご加入されいる方、昔の学資保険をそのままにしている方など、様々です。

そういったご相談の際に、毎回お伝えしたいのが、 「投資」と「保険」は分けて考えましょうということです。

事例:ドル建て保険とオールカントリーの比較

ある先生が2007年11月から2025年5月まで、毎月343ドルをドル建ての保険に積み立ててきました。 解約返戻金はおよそ8万ドル(約1,200万円)。

一方で、同じ金額を毎月、全世界株式インデックス(オールカントリー)に積み立てていた場合、 2025年5月時点で評価額は約13.8万ドル(約2,080万円)に。

差はおよそ880万円。

もちろん、保険は保障も含まれていますし、結果論ともいえるので単純比較はできませんが、 運用という観点だけで見ると、これほどの差が出るのです。

保険は“守る”ためのもの

保険の本来の目的は、

万が一のときの保障

死亡や高度障害に備えた遺族の生活費

医療・介護などのリスクヘッジ

つまり、「起きてほしくないこと」に備えるものです。

だからこそ、「増やす目的」で保険を使うのは、 費用対効果の観点からも慎重であるべきです。

投資は“増やす”ためのもの

投資は、

お金の価値が目減りするリスク(インフレ)への対抗手段

将来の教育資金・老後資金の準備

本業以外でお金を働かせる仕組み作り

つまり、「必要な未来のためにお金を育てる」行為です。

投資にはリスクがありますが、長期・分散・低コストという基本を守れば、 保険以上に“確率論でいえば強い味方”になります。

学資をどう準備すべきか?

子供の学資を考え、多額の保険にご加入されると、肝心かなめの学資が貯まりにくくなります。

私がお勧めしているのは、

最低限の保障(保険)は別で確保しつつ

教育資金は“目的別の投資”で準備する

という考え方です。

例えば、

投資信託(ジュニアNISA/新NISA活用)

円建て+外貨建てのバランス資産

必要時期から逆算した積立・取り崩し計画

こうした設計が、将来の学費負担を無理なく支え、 かつリスクを抑えた運用にもつながります。

最後に:医院経営者にこそ、リスク分散の発想を

歯科医院の経営者は、誰よりも不安定な時代に向き合っています。

だからこそ、資産も「一つの通貨、一つの商品、一つの考え方」に偏るべきではありません。

保険で“守る”

投資で“育てる”

この切り分けをするだけで、資産管理の設計はグッと変わります。

私は、これからも医院経営者の「本業」と「人生」の両方に伴走できる存在でありたいと感じています。

投資と保険の違い、そしてその活かし方。 ご不安があれば、ぜひ一緒に見直していきましょう!